今回は、客先仕様空調機を設計・製作・据付工事の様子を記載しております。
工事名:空調機更新工事
工事職種:空調工事
工事概要:空調機3台更新工事
設計・製作に頭を悩まし、搬入搬出計画・実施の安全対策に神経をすり減らし・・・
出来る努力は全てしないと工事の成功は無し!と決意。
工事期間の9月から12月20日の工事完了まで、毎日の晩酌を止め、願掛けの意味で禁酒して挑んだ現場です。
(禁酒に意味があったかは不明ですが・・・(笑)気持ち・意気込みです!!)
3Dにした図面
*施工図・回路図はさすがに投稿できないので、3Dにした図面を参考までに!
【準備工】
客先仕様・要望を叶えるのにどうすれば可能か、無い頭を働かせ、いろんな方に相談し、協力してもらい、絵を描く(設計)のに相当な時間を要しました。
絵が描ければ次は製作、自社で出来るものと外注にお願いするものありますが、この辺はそれぞれがプロの仕事をすればいいだけなので。
室外機外板製作及び客先指定塗装
*塗装時は有機溶剤対応マスクを付けての塗装となります。
*室外機のファンモーターです。
*室外熱交換器(耐塩塗装済み)
*制御系もいろいろ組み込んでいきます。
【搬入・搬出計画・実施】
現場が海上にある為、船(タグボート)で搬入搬出となります。
船長さんとも打ち合わせを行い、空調機は横にせず立てた状態で搬入したい為、どうやって船に固縛するかを検討しました。
現場では20m程、船から吊り上げる必要がありました。
吊り上げるポスト型ジブクレーンのフックからGLまでの距離が室内機高さに対して余裕がなく、玉掛け方法も検討が必要となりました。
実際、陸上で室内機にスリングベルトをかけ、ユニックで吊りスリングベルトの伸び、玉掛け方法を検討・検証してから実施。
室外機は150Kg程、現地では台車で運搬
室内機は220Kg程、この室内機を2台は2階に階段で上げないといけません。
重量屋さんに相談し300Kgまで階段を上げれる電動台車予定でしたが・・・
この時期、海が荒れている時が多く、船での搬入が出来るかは当日の天候と、うねりの状態を見て船長さんの判断となります。
日程の確定が難しくこの計画は断念し自社で行う事に・・・。
結局人力で(´;ω;`)ウゥゥ
【据付工事】
搬入まで終われば一安心、しかし気を抜かずに据付工事を!
ガス回収・既設機器撤去・室外機架台設置・屋外配管化粧カバー取付け
室外機架台
窒素ブローをしながらガス溶接
窒素ブローをしながらガス溶接
冷媒配管工事・電線管工事・機器接続仕上げ・動力電源ブレーカー交換
G管に錆止め塗装
ネジ切り
電線管曲げ
レベル合わせ
気密テスト・真空引き・追加ガスチャージ・試運転
気密テスト
真空引き
冷媒追加チャージ
各工程をプロの仕事で、もちろん途中で少しのトラブルやアクシデントもありましたが・・・
クリアしながら完了致しました。
【完成】
室内機:直吹きタイプ1台
既設角ダクトキャンバス接続タイプ1台
消音フレキ3系統出しタイプ1台
直吹きタイプは室内機の使用用途により騒音値が高いという事で、対策を必要となります。
いろいろ検討した結果、シンプルにファンの回転速度を回路の組み変えで落とすことにし、問題ない騒音値まで落とせ解決。
消音フレキ3系統
室外機
【余談】
その時の全精力を注ぎこんだ現場でした。
事故や災害もなく、誰一人怪我もすることなく終えることができました。
事前準備と安全教育には力を入れ、皆の協力のもと、完了できた事に感謝です。