電気屋奮闘記

「ギャ~そんなアホな~」の顛末と現場備忘録

年度末、何とか乗り越えられそうな気がしてきた土曜日。

気持ちにも少しゆとりが出てきたところで、以前(2月4日)投稿しました「ギャ~そんなアホな~」の顛末と現場備忘録として。

請負が決まって現場着手する前にしないといけないのが、施工図作成。

民間現場の建築図面は設備に関しては一応書いてあるという程度で、使い物にはならないので業者間同士でJWCADデーターをメールでやり取りし施工図を作っていきます。

今回は弊社が空調換気工事を請け負っているので、電気を請け負っている会社の担当者と、打ち合わせ、データーのやり取りとなります。

部屋に対して照明を配置、照明の配置に合わせて空調室内機(天カセ)を配置、空調室内機に合わせて火災報知器を配置というように取り合いを考え、専門として最適な配置を考えてCADで正確に書いていきます。もちろん建築サイドの制作物との取り合いも考慮しながらです。

出来たCADデーターをこんな感じで施工しまっせ~と建築に提出、通常建築でその施工図をチェックし不備や要望があれば連絡があるのですが何もなかったのでOK!という事でスタートするのですが、これがまたあとで、ひどい目に合うのですが、この建築会社の愚痴を言ったらきりがないのでやめておきます。(笑)

鉄骨が組みあがり天井が乗り建築が地墨を打ったら、現場に乗り込みます。

CADで作った施工図通りGLに施工図を落とし込んでいきます。

外壁の穴あけ位置等も含め工事に必要なものはすべて、土間に書き込みします。

その後、外壁がなかなか建たないので、とりあえず空調室内機の吊仕掛けを行います。

H鋼が1800ピッチ、そこにD1チャンネルをチャンレーンクランプで固定し吊仕掛けを行っていきます。もちろん土間に書いた施工図からレーザーで立ち上げミリ単位で吊ボルトを落とします。(防振継手も使います)

で、この後に前回書いた「ギャ~そんなアホな~」になるわけですが、愚痴を言っても仕方ないので・・・

1階平屋鉄骨プレハブ造という事で、空調施工としては結露対策を考えねばならないので、冷媒管は液管・ガス管とも20mm保温でドレン排水管も20mm保温で施工します。

ドレンは主管を4系統VP30で設け1系統に3~4台つながる施工にします。
軽天チャンネル上端からH鋼下端までが360mm、VP30に20mm保温を施すと外径110mmなので有効高さは250mm。
ドレン主管横引きは長い系統で15m、短いので13m、1/100以上の勾配で計算上は余裕なのですが、実際はそうはいかないもので(笑)
埋込型の照明器具や各種配管もあり、天井裏でグラスウールの海を泳ぎながらミリ単位で勾配を取り固定するのには非常に疲れました(笑)

また今回はVP管の継手は天井裏内はすべてDV継手で施工、きれいに接着接合すれば管内内面段差が無く1/100の勾配でもよりスムーズに排水できるかと。保温材は巻きにくいですが(笑)

ドレン管の外部仕上げはVP30のアイボリー色(ホワイト)でステンレスの立てバンドで仕上げます。ですんで天井内横引き主管の末端1mからアイボリー色に切り替え、外壁に出し、外部はTS継手で見栄えよく施工していきます。

冷媒管は20mm保温というだけで、20m以内の配管長で溶接もなく、ある程度の逃しを設けながら室内機に接続、配管をスピーディもしくはスーパーロックで固定。

室外側は化粧カバー仕上げ。

 

換気扇は天井を閉じられた後からの、スパイラルダクトの入れ込みには苦労しましたが、あとは吊バンドと巻バンドで固定。
換気扇本体は3kg以上のものはすべて空調室内機と同じように、D1チャンネルで吊り込み、1kg・2kgの換気扇は軽天バーで枠を組み固定。
屋外フードはステンレスの深型で。

等々で施工としては、特段難しいことはないのですが、工程の後先逆で随分時間がかかりました。

3月1日で弊社工事は完了、3月3日に消防検査、その後建築さんがいろいろやらかしたそうで、建築検査が受けれず、すったもんだがあり、また追加工事があるとか、ないとかもあり、完全に手が離れたのが昨日3月28日という、非常に疲れた現場でした。

反面教師的にいい勉強にはなりましたが(笑)